公開日: 04/01/2021

変化点の検出

多変量データにおける、平均ベクトル、共分散行列、またはその両方の変化(シフト)を検出します。この手法では、データを2つに分けた時の尤度比検定統計量を計算します。管理図にプロットされる統計量は、観測の尤度比検定統計量を次の積で割ったものです。

シフトがないと仮定したときの近似期待値。

上側管理限界の近似値。

上側管理限界の近似値で割ることで、プロットされる点に対する上側管理限界が1になります。「変化点の検出」プロットを見ると、どこで変化が生じているかがすぐに分かります。管理図統計量が最大になっている時点が、変化が生じている時点だと解釈できます。JMPの[変化点の検出]は、Sullivan and Woodall(2000)に基づくもので、変化点検出の統計的詳細で解説されています。

注: [変化点の検出]は、データ内に見られる1つのシフトの検出を目的としています。複数のシフトを検出するには、データを分割してからさらに[変化点の検出]を行う必要があります。

「変化点の検出」プロットについては、以下の点に留意してください。

値の中で1.0を超えるものは、データにシフトが生じた可能性を示唆します。

「変化点の検出」プロットの管理図統計量は、対象(平均ベクトルや共分散行列)の尤度比統計量を正規化のための係数で割って求められています。

「変化点の検出」プロットで最大の検定統計量となっている時点が、データの変化点にあたります。

「散布図行列」については、以下の点に留意してください。

この散布図行列では、標本平均ベクトルにおけるシフトを視覚的に読み取れます。

変化点を検出する例では、データが2つのグループに分割されています。最初の24時点は第1グループ、残りの時点は第2グループにまとめられています。

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