公開日: 04/01/2021

最適化基準の動径 - 球法

最適化基準は、指定された事前分布から計算される、情報量行列の行列式の対数の、期待値です。したがって、最適な非線形計画を見つけるには、Fisher情報量行列の行列式の対数をパラメータの事前分布に関して積分し、その積分で求められた期待値を最大化する必要があります。この積分は、数値計算で求めなければなりません。「非線形計画」プラットフォームで使われているアルゴリズムについては、Gotwalt et al(2009)を参照してください。

動径-球求積法では、事前分布が正規分布の場合、元の積分を動径方向と角度方向に変数変換した後、数値積分します。動径方向の積分は1次元で、角度方向の積分はモデルのパラメータ数よりも1少ない次元です。動径方向の積分は、半径=0での評価も行うRadau-Gauss-Laguerre求積法で計算されます。そして、特定の頂点をもつ多面体を、ランダムに回転させ、その回転させた多面体ごとに評価を行います。

事前分布が正規分布でない場合、パラメータが正規分布に従うように変換した後に、前述の動径 - 球求積法を適用します。

注: なお、設定した事前分布によっては、計算に失敗することがあります。その場合、パラメータ空間のある領域においてFisherの情報量行列が特異であるというメッセージがウインドウに表示されます。そのような場合は、事前分布またはパラメータの範囲の変更を検討してください。

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