「モデルのあてはめ」プラットフォームの[標準最小2乗]手法を使って、反復測定データにモデルをあてはめます。6匹の動物が各季節で移動した距離のデータを分析しましょう。動物の「種別」は2種類です。「個体」(各個体に対する通し番号)は、「種別」から枝分かれしています。6匹の動物はより大きな母集団から抽出されたと考えられるので、「個体」を変量効果として扱うことにします。「距離(マイル)」に対する「種別」と「季節」の影響をモデル化しましょう。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Animals.jmp」を開きます。
2. [分析]>[モデルのあてはめ]を選択します。
3. 「距離(マイル)」を選択し、[Y]をクリックします。
4. 「種別」と「個体」を選択し、[追加]をクリックします。
5. 個体を種別からの枝分かれ効果とするには、まず、「モデル効果の構成」リストで「個体」を選択します。「列の選択」リストで、「種別」を選択します。こうすると、これら2つの効果が強調表示された状態になります。
6. [枝分かれ]ボタンをクリックします。
7. 「モデル効果の構成」リストで[個体[種別]]を選択し、[属性]>[変量効果]を選択します。
8. 「列の選択」リストで「季節」を選択し、[追加]をクリックします。
9. 「モデル効果の構成」リストで「季節」を選択します。「列の選択」リストで、「種別」を選択します。両方の効果が強調表示されます。
10. [交差]ボタンをクリックします。
11. [実行]をクリックします。
図4.40 REML分析のレポート(一部)
「効果の要約」表では、固定効果である「種別」と「季節」の主効果の両方が、応答変数の「距離(マイル)」に対して統計的に有意になっています。一方、「季節」と「種別」の交互作用は、統計的に有意ではありません。同様の結果が、「固定効果の検定」表にも示されています。
「パラメータ推定値」表では、「種別[COYOTE]」、「季節[spring]」、「季節[summer]」、「季節[summer]*種別[COYOTE]」が「距離(マイル)」に対して統計的に有意になっていますが、他の変数や交互作用は統計的に有意ではありません。レポートには変量効果モデルの「REML法による分散成分推定値」表もあり、「個体[種別]」と残差誤差に対して、分散の推定値が表示されています。変量効果の「個体[種別]」および残差はそれぞれ、分散全体に対して38.194%、61.806%を占めていることがわかります。