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公開日: 04/21/2025

「工程のスクリーニング」の例

128列の工程の測定値を含むデータテーブルから、不安定な工程を特定するとします。各列には、それぞれ「仕様限界」列プロパティが含まれています。工程能力指数を求める前に、該当の工程が安定しているかどうかも確認した方が良いでしょう。

1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Semiconductor Capability.jmp」を開きます。

2. [列]>[列マネージャー]を選択します。

3. 「列マネージャー」レポートで、Processes (128/0)の横のグレーの三角ボタンを選択すると、グループ化された工程列が表示されます。

これにより、すべての工程列の要約統計量と分布を素早く確認することができます。レポートの表をスクロールすると、最小値と最大値が同じになっている列があります。これはその列の値が一定であることを示しています。これらの列は分析に含めないほうが良いでしょう。

4. 「列マネージャー」レポートで、[Processes (128/0)]をクリックすると、表内のすべての連続変数が選択されます。

5. 「列マネージャー」レポートで、表の「VPM1」・ 「VPM2」・「PMS1」・「SNM1」・ 「PNP6」・「VPM4」・「VPM6」・「VPM9」・「P1」・「M1」の選択を解除します。表で選択されている列は、データテーブルでも選択されています。

ヒント: 列の選択を解除するには、Ctrlキーを押したまま、表の中の列名をクリックします。

6. データテーブルで、[分析]>[品質と工程]>[工程のスクリーニング]を選択します。

7. [工程変数]をクリックします。これにより、データテーブルですでに選択されている列が工程変数として割り当てられます。

「管理図の種類」が[I-MR管理図]になっていることを確認します。

8. [OK]をクリックします。

図8.2 最初のレポート(一部) 

Partial View of Initial Report

「工程のスクリーニング」ウィンドウが開き、各工程の結果をまとめた要約表が表示されます。各工程は「安定指数」(stability index)の大きい順に表示されています。「安定指数」は工程の安定性を示す指標で、その数値が1に近いほど工程は安定しています。安定指数が大きい工程ほど、その工程は安定していません。(このレポートにおいて、「安定指数」の隣に下向きのカレット記号がありますが、これは同列が並べ替えの基準であることを示しています。)ここでは、安定指数が1.03以上の工程を、詳しく調べるとしましょう。

9. レポートウィンドウで「IVP8」から「IVP9」までの工程を選択します。

これらの10個の工程は、いずれも「安定指数」の値が1.03以上になっています。

10. 選択した工程を右クリックして、[選択された項目の管理図を描く]を選択します。

図8.3 安定比が最も大きい工程の管理図 

Charts for Highest Alarm Rate Processes

「IVP8」(「選択した項目の管理図」の上から1段目、一番左)を詳しく調べてみましょう。

11. 要約表で先頭に表示されている工程である「IVP8」を選択します。

12. 選択した工程をクリックし、[選択した項目の管理図]を選択します。

図8.4 「IVP8」の管理図ビルダー 

Control Chart Builder Report for IVP8

「管理図ビルダー」レポートが表示されます。「IVP8」には「仕様限界」列プロパティがあるため、工程能力分析も表示されます。

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