公開日: 04/01/2021

有効性レポート

「有効性レポート」は、起動ウィンドウで[基準]変数を指定した場合にのみ表示されます。[基準]変数の詳細については、「計量値/計数値ゲージチャート」プラットフォームの起動を参照してください。このレポートでは、各判定者を基準と比較します。

図G.7 有効性レポート 

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「一致度数」の表は、基準変数の各水準に対して、正しく判定された部品の数と、誤って判定された部品の数をまとめたものです。図G.7では、基準変数に0と1という2つの水準があります。判定者Aは、水準0について45回の判定が正しく、3回が誤判定、水準1については97回が正しい判定で、5回が誤判定でした。

有効性(effectiveness)は、正確な判定の数を全判定の数で割った値として定義されます。この例では、各部品は3回ずつ測定されており、判定者Aが6番目の部品での3回目の測定で、判定を間違えています(基準値は1なのに0と判定している)。この場合でも、1回目と2回目の判定は正しい判定としてカウントされます。このような有効性の定義は、MSA第3版と異なります。MSAでは、6番目の部品における判定者Aの3つの判定すべてが誤判定としてカウントされます。JMPでは、判定全体に関してより詳しい情報を得るために、それぞれの判定が合っているかどうかを個別にカウントします。

「有効性」表には、有効性の95%信頼区間が表示されます。ここではスコア信頼区間が使用されています。特に割合が0もしくは1の近くにある場合は、スコア信頼区間の方が被覆確率の点で良いと言われています。スコア信頼区間については、Agresti and Coull(1998)を参照してください。

「誤分類」は、誤った判定をまとめた表です。行は[基準]列の水準(参照値として承認されている水準)を表し、列は判定者による判定の結果を表します。

適合性レポート

「適合性レポート」は、誤って警告を出す確率と、見逃してしまう確率をまとめたものです。「適合性レポート」は、評価の水準が2つ(合格/不合格、0/1など)の場合にのみ表示されます。

用語の定義と表示される情報は次のとおりです。

誤警報

実際には適合の部品を、不適合品と判定すること。

誤分類

実際には不適合の部品を、適合品と判定すること。

誤警報率

本当は適合品なのに誤って不適合品とした部品の個数を、真の適合品の総数で割った値。

誤分類率

本当は不適合品なのに誤って適合とした部品の個数を、真の不適合品の総数で割った値。

「適合性レポート」の赤い三角ボタンをクリックすると、次のオプションがメニューに表示されます。

適合品カテゴリの変更

応答変数のいずれのカテゴリが適合/不適合であるかを、現在のものと逆にします。

流出率の計算

流出率(不適合品が製造され、検出されない確率)を計算できます。流出率は、不適合品が製造される確率と、不適合品を検査で見逃す確率(誤分類率)とを掛けて求めます。ここでは、不適合品が製造される確率(不適合品率)を指定します。

注: このプラットフォームでは、欠測値が個別のカテゴリとみなされます。これを回避するには、データテーブルにおける欠測値の行を除外してください。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).