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公開日: 11/25/2021

Kolmogorov-Smirnov二標本検定のレポート

Kolmogrov-Smirnov検定は、Xの水準が2つの場合にだけ実行できます。レポートには、記述統計量と検定結果が順に表示されます。記述統計量は次のとおりです。

水準

Xの2つの水準。

度数

各水準の度数。

最大時の経験分布関数

2つの経験累積分布関数(EDF)の差が最大になるときの、各水準のEDFの値。「合計」という行には、2つのEDFの差が最大になるときの、プーリングしたEDF(データセット全体のEDF)の値が示されます。

最大時の平均からの乖離

各水準について、以下の手順に従って求めた値です。

該当の水準における経験分布関数と、データセット全体(合計)のプーリングした経験分布関数との差を、群間差が最大となっている個所で求める。

上記の差に、その水準の標本サイズ(度数)の平方根を掛け合わせる。

漸近Kolmogrov-Smirnov検定

このレポートは検定の詳細を示します。

KS

Kolmogorov-Smirnov統計量は次式で計算されます。

Equation shown here

この式では、次のような表記を使用しています。

xjj = 1, ..., n)は、標本サイズ

niは、Xのi番目の水準の標本サイズ

Fは、プーリングした経験累積分布関数

Fiは、Xのi番目の水準の経験累積分布関数

このKolmogorov-Smirnov統計量は、Xの水準が3つ以上の場合でも求められます。ただし、JMPは、Xの水準が2つの場合にのみ、この分析を実行します。

Ksa

漸近的なKolmogorov-Smirnov統計量。Equation shown hereで求められます。ここで、nは、全体の標本サイズ(オブザベーション数)です。

D=max|F1-F2|

2群のEDFの差で、その絶対値が最大のもの。2つの標本を比較するために使用されるKolmogorov-Smirnov統計量です。

p値(Prob > D)

両側検定のp値。「2群の分布はまったく同じである」という帰無仮説のもとで、Dが求められた値よりも大きくなる確率です。

D+ = max(F1-F2)

有意であれば、「1つ目の水準が2つ目の水準を上回る」という対立仮説が採択される片側検定の検定統計量。

p値(Prob > D+)

D+に基づく検定のp値。

D- = max(F2-F1)

有意であれば、「2つ目の水準が1つ目の水準を上回る」という対立仮説が採択される片側検定の検定統計量。

p値(Prob > D-)

D-に基づく検定のp値。

Image shown here正確Kolmogrov-Smirnov検定

正確Kolmogrov-Smirnov検定のレポートには、漸近的な近似検定と同じ統計量が表示されますが、このレポートのp値は、正確な確率です。

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