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公開日: 11/25/2021

「多変量の相関」プラットフォームの起動

「多変量の相関」プラットフォームを起動するには、[分析]>[多変量]>[多変量の相関]を選択します。

図3.3 「多変量の相関」起動ウィンドウ 

The Multivariate Launch Window

「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。

Y, 列

応答変数(Y)の列を指定します。連続尺度または順序尺度の数値を含む列を指定してください。

メモ: 順序尺度の応答変数を指定すると、[OK]をクリックしたときに警告画面が開き、その変数の列名が示されるとともに、それを意図的に分析に含めるのかどうかが確認されます。

重み

この役割を割り当てた列の数値は、分析において各行の重みとして使用されます。

度数

この役割を割り当てた列の数値は、分析において各行の度数として使用されます。

By

By変数の水準ごとに、個別にレポートが作成されます。複数のBy変数を指定した場合は、By変数の水準のすべての組み合わせごとにレポートが作成されます。

推定法

相関係数の計算方法を指定します。[REML]および[ペアワイズ]が、欠測があるデータから相関係数を計算するのに、よく使われている方法です。いくつかの推定法は欠測値がない場合には同じ結果になります。なお、[リストワイズ]以外の推定法を選択した場合は、[欠測データの補完]コマンドによって、欠測値を補完することもできます。欠測データの補完を参照してください。

デフォルト

[デフォルト]オプションを選択した場合は、状況に応じて[リストワイズ]、[ペアワイズ]、[REML]のいずれかが自動的に選択されます。

欠測値が1つもないデータテーブルの場合は、[リストワイズ]推定が使用されます。

[ペアワイズ]推定は、データに欠測値があり、かつ、次の条件のいずれかに相当する時に使われます。その条件とは、データの列数が11列以上、行数が5,001行以上、または、行数より列数が多い場合です。

それ以外で欠測値があるデータには、[REML]推定が使用されます。

メモ: 以下でも述べる条件以外の場合で欠測値があるときにはREML推定が使われますが、推定の反復計算が収束しない場合には、[ペアワイズ]法が代わりに使われます。データに欠測値があり、かつ、以下の条件のすべてが該当する場合には、基本的には、REML推定が使われます。その条件とは、データテーブルの列数が10列以下である、行数が5,000行以下である、かつ、列数が行数より少ない、です。これらの条件のいずれかを満たしているのに[ペアワイズ]が使われた場合は、REML推定の反復計算が収束しなかったことを意味します。

REML

制限最尤法(REML)による推定は、欠測値がある場合でも、すべてのデータを使用します。バイアス修正項の計算に時間がかかるため、データセットが大規模で欠測値が多い場合は、計算時間が長くなります。そのため、REMLはデータが小規模な場合に有用な推定法です。データに欠測セルがない場合、[REML]や[最尤]を指定しても、リストワイズ法により計算が行われます。データに欠測値がある場合、REML推定の分散推定値と共分散推定値は、最尤法のそれらよりもバイアスが小さいです。統計的な詳細については、REMLを参照してください。

最尤

最尤推定も、欠測値がある場合でも、すべてのデータを使用します。最尤推定はREML推定よりも計算が速いです。欠測データのある大規模なデータでは、最尤推定が有用です。

ロバスト

ロバスト推定も、欠測値がある場合でも、すべてのデータを使用します。この方法は、外れ値となっているデータに対する重みを小さくします。そのため、外れ値のあるデータに対して有用です。統計的な詳細については、ロバストを参照してください。

リストワイズ

リストワイズ法では、すべての列の値が欠測値ではない行だけを使って、Pearsonの相関係数を計算します。統計的な詳細については、Pearsonの積率相関係数を参照してください。この推定法では、すべての値が非欠測値である行だけを計算に用います。したがって、欠測値が1つでもある行を除外したいときに便利です。

ペアワイズ

ペアワイズ法も、欠測値がある場合でも、すべてのデータを使用します。この推定法では、2変数のペアごとに、非欠測となっているすべてのデータを使用して、Pearsonの相関係数を計算します。統計的な詳細については、Pearsonの積率相関係数を参照してください。データに欠測値がある場合に、データの列数が11列以上であるか、行数が5001行以上であるか、または、列数が行数より多いか、のいずれかの条件を満たしていれば、デフォルトの推定法としてペアワイズ法が使われます。

メモ: 欠測値があるデータに対して[REML]・[ML]・[ロバスト]のいずれかを選択した場合でも、データの列数が行数より多い場合には、JMPは推定法を[ペアワイズ]に切り替えます。

配置の方法

散布図行列の配置に対するオプションを選択します。[正方形]オプションは、指定された列の順番で、すべての列のペアに対する散布図を表示します。[下三角]は、最初のn - 1個の列を横軸に表示し、対角線の下側に散布図を表示します。[上三角]は、最初のn - 1個の列を縦軸に表示し、対角線の上側に散布図を表示します。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).