JMPデータテーブルにおいて、文字タイプの列は、メモリやハードディスクで大量の容量を必要とする場合があります。「コンパクト」文字タイプを使用すると、該当の列において一意な値それぞれを、1回だけ格納することでメモリやハードディスクの使用量を減らすことができます。「コンパクト」文字タイプは、環境設定または列情報ウィンドウにおいて設定できます。
「コンパクト」文字タイプの列を有効にするには
1. [ファイル]>[環境設定]を選び、[一般]をクリックします。
2. [文字タイプの列をコンパクト列として開く]オプションを選択します。
3. [新しい文字タイプの列をデフォルトでコンパクトにする]オプションを選択します。
4. [OK]をクリックしてデータテーブルに戻ります。
「コンパクト」文字タイプの列によって容量を節約でき、パフォーマンが向上するのは、その列のデータ値全体に対して一意な値の個数が相対的に少ない列です。たとえば、ほぼすべてのデータ値が一意である生徒の名前の列は、アンケート調査での「はい」と「いいえ」の回答の列よりも、容量は減らず、パフォーマンスも向上しません。
ファイル圧縮を用いて保存されたデータテーブルは、圧縮を行わずに保存されたデータテーブルよりも、使用する容量が大幅に少なくなります。「コンパクト」文字タイプの列は、ファイル圧縮の代わりに使用すると、または、ファイル圧縮と組み合わせて使用すると、さまざまな利点が得られます。
ファイル圧縮では、ディスク領域を節約できますが、パフォーマンスが犠牲になります。圧縮されていないデータテーブルは、ファイル圧縮を使用した場合に比べてはるかに速くロードおよび保存できます。
通常、「コンパクト」文字タイプの列を使用しているデータテーブルは、通常の文字タイプの列を使用している同一のデータテーブルよりもはるかにファイルサイズが小さいです。そのため、「コンパクト」文字タイプの列は、ディスク領域とメモリ使用量を節約しながら、パフォーマンス上でも利点をもたらします。
メモリの節約を気にするユーザは、「コンパクト」文字タイプの列に加えてファイル圧縮を使用することにより、大きなメリットが得られます。
「コンパクト」文字タイプの列には、JMP 17以前のバージョンとの互換性がありません。