「定ストレス加速寿命試験計画」プラットフォームの「試験案」セクションには、試験設定と加速モデルの要約、3つの試験案、そしてどの試験案を選ぶべきかの判断に役立つ診断統計量が表示されます。
試験設定と加速モデル
このタブの試験案の設定が要約されています。
1つの定ストレス加速寿命試験ごとに、それぞれ3種類の試験案が作成されます。試験案のモデルパラメータが推定不可能な場合は、警告が表示されます。作成される3種類の試験案は、最適計画、妥協的な計画、釣合い型計画です。
最適計画
計画の設定で指定した最適化基準に従い、大標本近似の分散を最適化して求められた計画。最適計画は、妥協的な計画や釣合い型計画に比べて試験設定数(1因子の場合は水準数、複数の因子の場合には組み合わせ数)が少ないのが普通です。同時に、モデルの仮定に最も強く依存します。
メモ: 最適計画は、妥協的な計画や釣合い型計画と比較するために提示されるものであり、加速モデルのパラメータをすべて推定するには、試験設定数(1因子の場合は水準数、複数の因子の場合には組み合わせ数)が少なすぎる場合があります。
妥協的な計画
中間的な試験設定にするという制約の下で、計画の設定で指定した最適化基準に従い、大標本分散を最適化して求められた計画。この「中間的な試験設定」では、因子の最高水準だけかなる試験設定と、因子の最低水準だけからなる試験設定との間にある試験設定のいくつかにも、いくつかのユニットを割り当てるようにしています。デフォルトでは、全体の10%が少なくとも割り当てられます。この割合を変更するには、「試験の比較」の赤い三角ボタンのメニューにある[最小割合の設定]オプションを使用します。
釣合い型計画
因子水準のすべての組み合わせを調べる計画。釣合い型計画は、最適計画や妥協的な計画に比べ、試験設定数が最も多く、また、1つ1つの試験設定にユニットが均等に割り当てられるのが普通です。
「定ストレス加速寿命試験計画」プラットフォームの「診断」セクションには、各計画の指標をまとめた表が表示されます。
対数分位点の近似標準偏差
分位点推定量を対数変換したものの近似標準偏差。Fisher情報量行列に基づき、大標本近似を使って計算されます。
対数故障確率の近似標準偏差
故障確率推定量を対数変換したものの近似標準偏差。Fisher情報量行列に基づき、大標本近似を使って計算されます。
R精度
「R精度係数(95%信頼区間)」は、興味がある分位点の95%信頼区間の幅に関する指標です。値が1以下であれば、推定精度が良好であろうことを示唆しています。
「診断」セクションには、次の3つの診断プロットが表示されます。
分布プロファイル
計画の種類と因子が故障確率に及ぼす影響を評価するプロファイル。確率はモデルの仮定に基づいて計算されています。
95%信頼区間のR精度
計画の種類、試験に用いるユニット数、因子の水準、興味がある分位点の、R精度に及ぼす影響を調べるプロファイル。
モデル感度プロファイル
計画の種類、試験に用いるユニット数、「加速モデルの設定」での設定が、指標の大標本近似分散に及ぼす影響を調べるプロファイル。プロファイルの上にある表で、「加速モデルの設定」で各設定に対して指定した因子水準と分位点を確認できます。このプロファイルを見ると、故障時間の仮定に対する近似分散の感度がわかります。