公開日: 04/21/2025

疲労モデルの例

「疲労モデル」プラットフォームを使用して、S-N曲線モデルをあてはめ、金属ワイヤーについて、サイクル数とストレスの関係を分析します。この例では、疲労モデルとして、「Box-Cox対数線形 シグマモデル」(Box-Cox Loglinear Sigma model)を使用します。モデルを決めるのに、まず、サイクル数(N; 寿命)の確率分布を指定します。ストレス(S)が与えられたときのサイクル数(N)の条件付き確率分布として、ここでは対数正規分布を用いることにします。

1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Reliability」フォルダにある「Metal Wire X.jmp」を開きます。

2. [分析]>[信頼性/生存時間分析]>[疲労モデル]を選択します。

3. 「サイクル」を選択し、[N (寿命, サイクル)]をクリックします。

4. 「ストレス」を選択し、[S (強度, 負荷)]をクリックします。

5. [OK]をクリックします。

図6.2 疲労モデルの初期レポートウィンドウ 

Fatigue Model Initial Report Window

6. 「疲労モデル」の赤い三角ボタンをクリックして、[Box-Cox対数線形 シグマのあてはめ]を選択します。

確率分布を選択するためのウィンドウが表示されます。ここでの選択では、複数の確率分布を選択することもできます。「Box-Cox対数線形 シグマ」モデルは、ストレスを与えたもとでのサイクルの確率分布をモデル化します。このウィンドウで選択する確率分布は「サイクル」に対する確率分布です。

7. ここでは「対数正規」を選択し、[OK]をクリックします。

図6.3 「Box-Cox対数線形 シグマ(対数正規)」モデルのレポート 

Box-Cox Loglinear Sigma (Lognormal) Model Report

対数正規分布を確率分布とした「Box-Cox対数線形 シグマ(対数正規)」モデルの結果が表示されます。あてはめたモデルの曲線は、「疲労モデル」レポートの上部にある「データと予測曲線」の散布図にも追加されます。

この例では、「ストレス」を与えたもとでの「サイクル」の確率分布として対数正規分布をあてはめています。モデルのレポートにおける散布図の曲線は、分布の中央値を表します。この時点で、結果のレポートにある赤い三角ボタンのメニューでオプションを選択することでこのモデルをさらに検討したり、「疲労モデル」の赤い三角ボタンのメニューを使用して別のモデルをあてはめて現在のモデルと比較したりできます。

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