この例では、プラットフォームのプリセットによって、連続変数が正規分布しているかどうかを見るためのレポートを簡単に作成します。このようなよく行われる分析を簡単に実行するために、多くのサンプルプリセットが用意されています。
データは、錠剤の製造工程における工程パラメータであり、供給業者・測定値・品質指標で構成されています。ここでの目標は、錠剤の溶解速度が正常であることを確認することです。
この節での例では、次の操作を行います。
• データテーブルを開く
• そのデータテーブルに対して分析を実行し、レポートを作成する
• サンプルのプリセットをそのレポートに適用して、詳細な分析を追加で行う。また、書式を変更する。
まず、[ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Tablet Production.jmp」を開きます。
1. [分析]>[一変量の分布]を選択します。
2. 「溶出(仕様限界なし)」を選択し、[Y, 列]をクリックします。
3. [OK]をクリックします。
4. 「溶出(仕様限界なし)」メニューバーにある[プラットフォームのプリセット]ボタン
をクリックします。
5. [サンプルのプリセット]>[正規性をチェック]を選択します。
図10.2 サンプルのプリセットによって更新された「一変量の分布」レポート
このサンプルのプリセットを適用すると、要約統計量の表が最小化され、また、「溶出(仕様限界なし)」に対する正規分位点プロット・「正規分布のあてはめ」レポート・「分布プロファイル」・「適合度検定」が追加されます。
正規分位点プロットを見ると、対角線の直線のまあまあ近くに点が分布しています。これから、「溶出(仕様限界なし)」は近似的にはまあ正規分布しているとみなせるだろうと判断できるでしょう。