このバージョンのヘルプはこれ以降更新されません。最新のヘルプは https://www.jmp.com/support/help/ja/15.2   からご覧いただけます。


1´
PROC GLM;
	CLASS A B;
	MODEL A B A*B;
JMPの[モデルのあてはめ]コマンドで列Aと列Bの因子モデルを作成すると、次のような計画行列が作成されます。この行列のA13は前出の行列でのA1-A3に該当し、 また、A13B13はこの行列でのA13にB13を掛けたものです。
最小2乗平均は、他のすべての因子を何らかの中立な値に固定した状態で、水準の特定の組み合わせに対して予測した値です。連続尺度の説明変数に対しては、標本平均が中立な値として使用されます。名義尺度の因子に対しては、全水準にわたる平均が中立な値として使用されますが、これはJMPのコード変換では常にゼロです。順序尺度の因子には、別の中立な値が使用されます(第 “順序尺度の因子における最小2乗平均”)。最小2乗平均は推定できないことがあり、その場合は、推定不可能とマークされます。JMPの最小2乗平均は、重み付けされている場合を除き、SAS PROC GLM(Goodnight and Harvey 1978)と一致しています。重み変数が使用されている場合、JMPでは加重平均、SAS PROC GLMでは非加重平均を中立平均としています。
JMPは、Hocking(1985, pp. 80–89, 163–166)に説明のある有効仮説検定を採用しています。ただし、セル平均のパラメータ化ではなく、構造パラメータ化を採用しています。有効仮説検定は、その効果に望ましい仮説から始まり、検定の「できるだけ多く」の部分を含めていきます。もちろん、効果に欠測セルがある場合は、仮説全体を推定することができないので、一部を除外しなければなりません。有効仮説検定では、仮説全体のうち、除外する部分ができるだけ少なく抑えられます。
表A.8 期待値 
これを見ると、β1パラメータに対する検定は、最小2乗平均が等しいことを検定するのと同じであることがわかります。ただし、β1は推定できないため検定ができず、検定に対する自由度はありません。
a1
a2
b1
ab11
ab21
4.
JMPの検定は完全な周辺検定(whole mariginal test)なので、交互作用内において比較できる効果がすべて検討されます。
図A.1 セル平均の期待値
GLMとJMPの仮説の比較は、主効果AをGLMにおけるパラメータ化で検定したものです。第1の列セットはJMPの検定をGLMにおけるパラメータ化で検定したもの、 第2の列セットはGLMのタイプIVで行われる検定です。第3の列セットはJMPの検定のものですが、GLMの検定と比較できる形にするため、次の行列を掛け合わせてあります。