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あてはめた確率分布ごとに、統計量、診断プロット、分布・分位点・ハザード・密度・加速係数の各プロファイルが表示されます。[カスタム推定]タブでは、故障確率と分位点を推定できます。この[カスタム推定]タブでは、信頼区間の計算方法として、Wald法、もしくは、プロファイル尤度法のいずれかを選択できます。プラットフォームの起動ウィンドウの「関係」で[Box-Cox]を選択した場合は、[感度]タブが表示されます。このタブには、相対対数尤度およびB10(寿命の10%分位点)の変化がBox-Coxのラムダの関数として表示されます。
図4.13 「Devalt.jmp」データのWeibull分布に対する「包含モデルの検定」
図4.14 パラメトリックな分布の保存オプション
デフォルトでは、「別々の位置と尺度」「別々の位置」「回帰」の結果が表示されます。「回帰」パラメータ推定値と位置パラメータの計算式が「推定値」セクションの下にデフォルトで表示されます。「効果なし」のモデル(加速因子がまったく影響していないモデル)に対する診断プロットを表示するには、「包含モデルの検定」のタイトルの下にある「効果なし」のチェックボックスをオンにします。
各モデルの結果を個別に表示するには、「包含モデルの検定」の下で目的のモデルの下線付きの名前をクリックし、他のモデルのチェックボックスをオフにします。
起動ウィンドウで[包含モデルの検定]チェックボックスをオフにした場合は、「別々の位置と尺度」モデルと「別々の位置」モデルは評価されません。この場合、回帰モデルの推定値と、回帰モデルに対する「Cox-Snell 残差P-Pプロット」だけが表示されます。
メモ: 「Devalt.jmp」データにあてはめたWeibull分布の「別々の位置と尺度」モデル「Devalt.jmp」データにあてはめたWeibull分布の「別々の位置」モデルの場合のように、「別々の位置と尺度」モデルあるいは「別々の位置」モデルでWeibull分布を仮定した場合、Weibull分布のパラメータも「推定値」表に示されます。Weibull分布のパラメータについての詳細は、「生存時間分析」章の「Weibull分布」(329ページ)を参照してください。
「複数群の確率プロット」(「Devalt.jmp」データのWeibull分布に対する「包含モデルの検定」)では、各群(各グループ)に対する確率分布の仮定を検証することができます。各群の直線が、それに属する群の点を通っていない場合は、確率分布や関係式の仮定が妥当でない可能性があります。診断プロットは横に並べて表示されるので、各モデルの妥当性を視覚的に比較できます。「複数群の確率プロット」については、Meeker and Escobar(1998, sec. 19.2.2)を参照してください。「各複数群の確率プロット」には、凡例の下に、塗りつぶされたパラメトリックな信頼区間の表示/非表示を切り替えるオプションがあります。
「Cox-Snell残差P-Pプロット」でも、モデルの仮定をチェックすることができます。データ点が対角線から大きく逸れている場合は、モデルの仮定が満たされていない可能性があります。「Cox-Snell残差P-Pプロット」の赤い三角ボタンのメニューには[残差の保存]というオプションがあり、これを使用して残差データをデータテーブルに保存することもできます。Cox-Snell残差については、Meeker and Escobar(1998, sec. 17.6.1)を参照してください。
図4.15 「Devalt.jmp」データにあてはめたWeibull分布の「別々の位置と尺度」モデル
図4.16 「Devalt.jmp」データにあてはめたWeibull分布の「別々の位置」モデル
図4.17 「Devalt.jmp」データにあてはめたWeibull分布の「回帰」モデル
図4.18 「Devalt.jmp」データにあてはめたWeibull分布の「効果なし」モデル
「寿命の二変量」レポートウィンドウには、統計量の要約と診断プロットに加え、各確率分布のプロファイルと曲面プロットも表示されます。Weibull分布の累積分布関数について、加速因子に対するプロファイルを見るには、「Weibull結果」の[分布]タブをクリックします。また、曲面プロットを見るには、(プロファイルの下の)「Weibull」タイトルの左隣にある開閉ボタンをクリックします。プロファイルと曲面プロットは、他のプラットフォームにあるものと同じように機能します。『プロファイル機能』の「プロファイル」章および「曲面プロット」章を参照してください。
レポートウィンドウには[加速係数]というタブもあります。[加速係数]タブをクリックすると、「加速係数プロファイル」が表示されます。このグラフは、「比較」セクションの[加速係数]タブに表示されているグラフを大きくしただけです。「Devalt.jmp」におけるWeibull分布の加速係数プロファイルは、「Devalt.jmp」サンプルデータに対して、Weibull分布をあてはめたときの「加速係数プロファイル」です。加速係数を求めるときに使われる加速因子(説明変数)の使用条件は、「寿命の二変量」の赤い三角ボタンのメニューにある[使用条件の設定]で変更することができます。
図4.19 「Devalt.jmp」におけるWeibull分布の加速係数プロファイル
「分位点の推定」を行うには、「確率」と加速因子(説明変数)の値を入力します。Enterキーを押すと、分位点とその信頼区間が表示されます。複数の分位点の推定値を計算したい場合には、プラス記号をクリックします。新しいボックスが表示されるので、そこに確率や加速因子の値を入力してEnterキーを押します。最後の入力を削除するにはマイナス記号をクリックします。いずれかの列に複数の値を入力すると、表には「確率」の値と加速因子の値のすべての組み合わせが含まれます。
デフォルトではWald法に基づいた信頼区間が表示されます。「信頼区間の種類」アウトラインの「尤度信頼区間」をクリックすると、尤度に基づく信頼区間に切り替わります。
「分位点の推定」を行うには、「時間」と加速因子の値を入力します。Enterを押すと、故障確率の推定値とその信頼区間が表示されます。複数の故障確率の推定値を計算したい場合には、プラス記号をクリックします。新しいボックスが表示されるので、そこに「時間」や加速因子の値を入力してEnterキーを押します。最後の入力を削除するにはマイナス記号をクリックします。いずれかの列に複数の値を入力すると、表には「時間」の値と加速因子のすべての組み合わせが含まれます。
デフォルトではWald法に基づいた信頼区間が表示されます。「信頼区間の種類」アウトラインの「尤度信頼区間」をクリックすると、尤度に基づく信頼区間に切り替わります。
パラメータの事前分布を指定するには、確率分布の分位点、傾きβ1、および尺度パラメータσに関数する情報を指定する必要があります。(Weibull分布の場合は、尺度σではなくWeibullβを指定します。)分位点は、累積確率と加速因子の値という、2つの数値によって定義されます。デフォルトの「確率」の値は0.10ですが、関心のある分位点に変更できます。仮定する事前分布を決めるには、事前分布範囲についての情報を指定します。事前分布が「正規」分布と「対数正規」分布の場合、「99% 下限」と「99% 上限」という範囲で事前分布を指定されます。事前分布が「一様」分布と「対数一様」分布の場合、「下限」と「上限」という範囲で事前分布を指定します。詳細については、Meeker and Escobar(1998)を参照してください。初めに設定されているデフォルト値は、レポートの「統計量」セクションの最尤推定値に対応した値になっています。
事前分布とシミュレーションに関するオプションを指定したら[モデルのあてはめ]をクリックしてシュミレーションを実行します。指定された事前分布に基づいて、それぞれのシュミレーションに対して「Bayes推定 - 結果 <N>」レポートが作成されます。このレポートには次のような見出しがあります。
β0β1σと分位点の事後分布に関して、周辺分布に関する5つの統計量と、同時分布に関する1つの統計量が表示されます。モンテカルロ標本から計算された周辺分布に関する統計量は、「中央値」・「下側境界」(2.5パーセント点)・「上側境界」(97.5パーセント点)・「平均」・「標準偏差」です。「同時最高事後密度」の下に表示されているパラメータ値は、同時事後密度が最高になるパラメータ値です。Weibull分布が指定されている場合、この表にはσの代わりにWeibull βの事後推定値が含まれます。