公開日: 11/25/2021

起動ウィンドウの役割

「信頼性成長」起動ウィンドウ内の変数に指定できる役割は、指定したデータ形式タブによって決定されます。この節では、役割について説明します。

イベントまでの時間

「イベントまでの時間(time to event)」とは、試験の開始時から、イベントの発生時(故障発生時または試験終了時)までに経過した時間のことです。ここでの「時間」は、試験の開始時点をゼロとします。データが「イベントまでの時間」形式の場合は、[イベントまでの時間の形式]タブを選んでください。

指定方法には次の2つがあります(詳細は、正確な故障時間と区間打ち切りデータを参照してください)。

1つの列だけが指定されている場合、データは、イベントが発生するまでの正確な時間を表しているものとして処理されます。

2つの列が指定されている場合、データは、区間打ち切りを表しているものとして処理されます。この時、2つの列は、各区間の開始時間と終了時間を表しています。開始時間と終了時間が異なる区間は、その区間内のいずれかの時点で、イベントが発生したとみなされます。このようなデータは、「区間打ち切り」と呼ばれています。開始時間と終了時間が同じ区間は、その特定の時点でイベントが生じたものとして処理されます。つまり、(打ち切りのない)正確な時間として処理されます。

時間の列は、昇順に並んでいる必要があります。区間の開始時間と終了時間を示す2列を指定する場合、区間が重複していてはいけません(区間の端点を除く)。イベントの度数がゼロである区間が1つのフェーズ内に収まっている場合、それらの区間は尤度に影響しないため、省略してかまいません。

タイムスタンプ

[日付形式]タブにおける「タイムスタンプ」は、日付や時刻などの日時を表します。[イベントまでの時間]と同様、[タイムスタンプ]にも、1つ、または、2つの列を指定できます。データが日付や時刻などの日時を表している場合は、[日付形式]タブを用いてください。

日時の列を[タイムスタンプ]に指定した場合、データテーブルの最初の行に記録されている日時が、試験開始の日時だとみなされます。

1つの列で日時を指定する場合、データテーブルの最初の行のタイムスタンプの列に試験開始日時が、また、イベント度数の列に0が保存されている必要があります。

区間を示す2列で日時を指定する場合でも、データテーブルの最初の行のタイムスタンプの最初の列に試験開始日時が記録されている必要があります(フェーズを参照)。

その他の詳細は、イベントまでの時間の[イベントまでの時間の形式]タブに関する解説を参照してください。正確な故障時間と区間打ち切りデータも参照してください。

イベント度数

[イベント度数]は発生したイベントの度数を表します。通常は、特定の時点や区間内で生じた、再生や修理が必要な故障数を指します。[イベント度数]の列を指定しない場合、各行のイベント度数は1に設定されます。

システムID

[システムID]には、複数のプロトタイプやシステムなどが並行もしくは並列している場合に、それらを区別する値を含んでいる列を指定します。この[システムID]の役割は、[並行システム]および[並列システム]データ形式だけで指定できます。また、この役割は、これら2つのデータ形式において必須です。

フェーズ

信頼性成長試験では、多くの場合、複数の試験段階(フェーズ)があります。こうしたフェーズを、オプションの[フェーズ]列で指定できます。データ形式が「イベントまでの時間」および「日付形式」の場合、「フェーズ」列はどのようなデータまたは尺度でもかまいません。データ形式が「並列システム」の場合、「フェーズ」変数のデータタイプは数値でなければなりません。フェーズがあるデータについては、試験のフェーズを参照してください。例については、区間打ち切りデータに対する区分NHPP-Weibullモデルを参照してください。

By

ここで指定した列の値ごとに、個別に分析が行われます。

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