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公開日: 09/19/2023

列の値に情報を追加するプロパティ

次の列プロパティは、レポートやプロットで使用される情報を列の値に追加します。

値ラベル

値スコア

値の表示順序

データの出現順

値の色

カラーグラデーション

短い名前

SPSS名

SPSSラベル

SAS名

SASラベル

長い名前

Question

値ラベル

「値ラベル」を使うと、データテーブルで値の代わりにラベルを表示することができます。データテーブルやグラフなどにおいて、各値に対応するラベルが表示されるようになります。セル内のラベルをダブルクリックすると、元の値が表示されます。

ラベルを割り当てる値を、「値」ボックスに入力します。

表示するラベルを、「ラベル」ボックスに入力します。

範囲を指定する場合は、[範囲を指定]をクリックしてから下限値と上限値を指定します。[範囲を指定]チェックボックスをオンにした場合、値ラベル」に整数以外の値も指定できます。グラフビルダーでは、X軸とY軸にも値ラベルが使用されます。

ヒント: 欠測値にラベルを割り当てるには、下限にピリオド(.)を入力し、上限は空白にしておきます。他のすべての値にラベルを割り当てるには、下限にピリオドを3つ(...)入力し、上限は空白にしておきます。

ラベルを追加、変更、または移動します。

ヒント:

設定した値ラベルを削除することなく、データテーブルでの値ラベルをオフにするには、列プロパティウィンドウで[値ラベルの使用]チェックボックスをオフにします。または、データテーブルで値ラベルの表示/非表示を簡単に切り替えるには、列を右クリックして[値ラベルの使用]にチェックを付けるか、チェックを外します。

データテーブルに値ラベルが含まれている場合でも、[検索]コマンドは、ラベルではなく実際の値を検索します。

データテーブルに値ラベルが含まれている場合、「行の編集」ウィンドウにはラベルが表示されます。編集するセルを強調表示すると、実際の値が表示されます。

値ラベルの表示されたセルをコピーし、貼り付けると、実際の値が貼り付けられます。

値ラベルが設定されている列を計算式で参照する場合は、データテーブルの値(値ラベル)の上にカーソルを置くと、実際のデータ値を確認できるようになっています。

値スコア

「値スコア」を使うと、カテゴリカルなデータ列の値に対して、スコアを指定できます。ここで、「値」はデータ値で、「スコア」は数値です。このプロパティは、データ値にスコアを関連付けます。たとえば、列のデータ値としては、「不満」・「満足」・「非常に満足」などが考えられます。この場合に、「値スコア」を用いると、「不満」には0、「満足」には50、「非常に満足」には100といったスコアを割り当てられます。このように割り当てたスコアは、平均などの統計量の計算に使用されます。例については、『消費者調査』のスコア平均を比較する例を参照してください。

値スコアを使用するには

1. データテーブルで、列を右クリックして[列情報]を選択します。

2. [列プロパティ]のリストから、[値スコア]を選択します。

3. ラベルを割り当てる値を「値」ボックスに入力します(たとえば、「満足」)。

4. 表示するラベルを「スコア」ボックスに入力します(たとえば、「50」)。

5. [追加][変更][削除]のいずれかをクリックします。

6. [OK]をクリックします。

値の表示順序

「値の表示順序」によって、レポートやプロットでのデータ値の表示順序を変更できます。レポートやプロットで使用されるデフォルトの順序は、以下の場合を除き、文字コード順です。以下の場合は、適切な順序で自動的に並べられます。

1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

一月、二月、三月、四月、五月、六月、七月、八月、九月、十月、十一月、十二月

日曜日、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日

最低、低、やや低、中、やや高、高、最高

Strongly Disagree、Disagree、Neutral、Indifferent、Agree、Strongly Agree

Failing、Unacceptable、Very Poor、Poor、Bad、Acceptable、Average、Good、Better、Very Good、Excellent、Best

ヒント: なお、列を識別不可変換すると、「値の表示順序」プロパティにおける値も識別不可のものになります。識別不可変換を行うには、「値の表示順序」列プロパティを持つ列を選択し、[テーブル]>[識別不可変換]を選択します。

「実験計画(DOE)」プラットフォームで計画を作成した場合、カテゴリカル因子には自動的に「値の表示順序」列プロパティが割り当てられます。「値の表示順序」列プロパティの割り当てや編集の例については、『実験計画(DOE)』の値の表示順序を参照してください。

メモ: 文字データを比較する場合は、「ロケール定義の文字列比較を使用」を選択すると、表示順序を決定する際にロケール情報が考慮されます。

カスタム順序

デフォルトでは[カスタム順序]が選択されています。このオプションを使用すると、ユーザが定義した順序でデータ値を表示できます。最初、文字データは文字コード順に、数値データは数値順に表示されます。矢印を使って値を移動したり、プラス記号を使って値を追加したりできます。

ソート順序

[カスタム順序]の選択を解除すると、値は「ソート順序」のボックスに移動します。その後、ソート順序のルールを指定します。

カスタム順序でない項目は、ソート順序の影響を受けます。項目を「ソート順序」領域にドラッグすると、それらの項目はカスタム順序から削除され、ソート順序のルールが適用されます。[カスタム順序]の選択を解除すると、すべての項目にソート順序のルールが適用されます。

ソート順序のルールは、チェックボックスをオンまたはオフにすると適用されます。

データの出現順

「データの出現順」を選択すると、レポートやグラフでのデータ値の表示順序が、データテーブルの中でそれら各データ値が出てくる順序に並べられます。このオプションは、データテーブル列の並べ替えには適用されません。

メモ: 「データの出現順」と「一般的な順序」の両方が選択されている場合は、「データの出現順」が優先されます。

一般的な順序

「一般的な順序」を選択すると、すべてのデータ値が「ソート順序」に設定されており、その順序が自然な順序(1週間の曜日など)である場合、それらの項目をその基準にしたがって並べます。一般的な順序の選択を解除すると、ASCII文字の順序で並び替えられます。このオプションは、文字データだけに対して指定できます。

数値の順序

「数値の順序」を選択すると、文字列を、文字列部分と数値部分に分割することによって並べ替えます。

「数値の順序」の規則は以下のとおりです。

文字列は、数値部分(+/-は含まないが、途中にあるピリオドは含む)と数値以外の文字部分に分割されます。

2つの文字列間で、数値部分が比較されます。このとき、数値がゼロで始まっていない限り、数値の大きさが比較されます。

ゼロで始まる数値は、ゼロで始まっていないどの数値よりも前に置かれます。

どちらの数値にも先頭にゼロがある場合、それらの数値は桁ごとに比較されます。たとえば、“001”は“1”より前に置かれます。

2つの文字列間で分割された部分の種類が異なる場合は、数値部分が先にある文字列のほうが順番が先に置かれます。

ロケールが異なると、ハイフンなどの文字は比較に影響します。大文字・小文字は、ロケールでの並べ替えでは無視されます。(ただし、ASCII文字では、小文字が大文字より前に置かれます。)ハイフンなどの文字の取り扱いや、小文字・大文字の表示順序は、各言語によって異なります。その並び替え順序は、オペレーティングシステムがファイル名を並べ替えるのと同じ要領です。

ASCII文字や文字コードの順序で表示をしたい場合には、「値の表示順序」列プロパティで[数値の順序]の選択を解除します。

分割された文字列の各部分は、デフォルトではロケールの比較を使って比較されます。この比較も、言語に依存します。また、この比較は、オペレーティングシステムによって提供されるため、WindowsとmacOSとでは多少の違いがあります。

値の色

「値の色」を用いると、名義尺度や順序尺度の列に特定の色やカラーテーマを割り当てることができます。「値の色」を設定すると、モザイク図や、色付きの凡例があるプロットなど、対応するすべてのグラフにおいて割り当てた色が描画に使われます。データテーブルにおいて、指定した色でセルを塗りつぶすこともできます。

特定の値に対する色を変更するには、色の円を右クリックし、色を選択します。

カラーテーマを使用するには、「値の色」リストの下にある[カラーテーマ]をクリックし、色を選択します。

カスタムカラーテーマを作成する方法については、カスタムカラーテーマの作成を参照してください。

データテーブルのセルに色をつけるには、[値によるセルの色分け]チェックボックスをオンにします。

[マクロ]メニューからオプションを選択します。詳細については、マクロオプションを参照してください。

カスタムカラーテーマの作成

カスタムカラーテーマを作成するには

1. [列プロパティ]の領域で、「値の色」リストの下にある[カラーテーマ]をクリックします。

2. 「カスタムのカラーテーマ」アウトラインを開きます。

3. [新規]をクリックします。

4. スライダを使って色を作成します。

5. カラーテーマに名前を付けて、[保存]をクリックします。

6. [OK]をクリックします。

次に[値の色]プロパティを使ったときに、[カラーテーマ]メニューからその新しいカスタムカラーを選択することができます。新しいカラーテーマは環境設定にも保存されます。カラーテーマの作成の詳細については、グラフのカラーテーマの作成を参照してください。

マクロオプション

[マクロ]メニューには次のオプションがあります。

両端の間でグラデーション

最大値と最小値に色を設定します。最小値から最大値までの区間に対して、カラーグラデーションが適用されます。最小値から最大値までのすべての値に色を割り当てたい場合は、このコマンドを使います。

選択した点の間でグラデーション

ある特定の区間の下限と上限選択して色を指定し、その範囲にグラデーションを適用するようにします。

色の逆転

先頭から最後までの色を逆にします。

元の色に戻す

元の色に戻します。

カラーグラデーション

連続尺度の列に対して連続的なカラーグラデーションをつけるには、「カラーグラデーション」を選びます。このカラーグラデーションは、「グラフビルダー」・「バブルプロット」・「ツリーマップ」・「セルプロット」プラットフォームでサポートされています。

データテーブルのセルにも色をつけるには、「値の色」リストの上にある[値によるセルの色分け]を選択します。

まず、メニューから「カラーグラデーション」を選びます。

次に、「最小値」・「最大値」・「中心」を入力します。

「最小値」は、グラデーションの左端の色に対応する値です。

「最大値」は、グラデーションの右端の色に対応する値です。

「中心」は、グラデーションの中心の色に対応する値です。

メモ: 「グラフビルダー」でカラーグラデーションを見るには、列を[色]ゾーンに割り当てる必要があります。「バブルプロット」および「ツリーマップ」でカラーグラデーションを見るには、列を[色分け]の役割に割り当てる必要があります。

短い名前・SPSS名・SAS名

これらの列プロパティは、「カテゴリカル」プラットフォームの赤い三角ボタンのメニューから[レポートで使用された列を表示]を選択したときに、レポートに短い名前を挿入します。

「SAS名」は、SASデータを読み込んだ場合に追加される列プロパティでもあり、SASデータセット内での変数名を含むものです。この列プロパティに変更を加えると、SASデータをもう一度SASに書き出した場合に影響があります。

SPSSラベル・長い名前・SASラベル・Question

これらの列プロパティは、「カテゴリカル」プラットフォームの赤い三角ボタンのメニューから[レポートで使用された列を表示]を選択したときに、レポートに長い名前を挿入します。

「SASラベル」は、SASデータを読み込んだ場合に追加される列プロパティでもあり、SASデータセット内での変数ラベル(列の説明)を含むものです。この列プロパティに変更を加えると、SASデータをもう一度SASに書き出した場合に影響があります。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).