「管理図ビルダー」の赤い三角ボタンのメニューには次のようなオプションがあります。
設定パネルの表示
次の要素の表示／非表示を切り替えます。
– ボタン
– 「列の選択」ボックス
– ドロップゾーンの枠線
– チェックボックスとドロップダウンメニュー
工程能力の統計量
（仕様限界のある計量値のShewhart管理図にのみ使用可能です。）「工程能力分析」レポートの表示／非表示を切り替えます。「工程能力分析」レポートは「限界の要約」レポートの一部として表示されます。そのため、［限界の要約を表示］オプションが選択されている場合にのみ、「工程能力分析」レポートは表示されます。詳細については、「工程能力分析」レポートを参照してください。「管理図ビルダー」プラットフォームの「工程能力分析」レポートの主な設定は、［ファイル］>［環境設定］>［プラットフォーム］>［工程能力］で変更できます。
メモ: Y変数に変動がない場合（つまり、推定されたシグマがゼロの場合）、［工程能力分析を表示］は使用できません。
シグマレポートの表示
（計量値のShewhart管理図にのみ使用できます。）「シグマレポート」の表示／非表示を切り替えます。「シグマレポート」には、シグマの値に関する情報が表示されます。「シグマレポート」には、全体の標本サイズ、サブグループの個数、標本平均、全体シグマ、群内シグマ、および安定指数が表示されます。三元管理図の場合は、群間シグマと、群間＋群内シグマの値も表示されます。フェーズ変数を指定した場合は、フェーズごとにこれらの値が表示されます。
メモ: 「シグマレポート」は、「限界の要約」レポートがオンになっている場合にのみ表示されます。
除外されている領域を表示
標本が除外されている管理図領域の表示（オン）／非表示（オフ）を切り替えます。完全に除外されているサブグループが位置図に表示されている場合、除外されていることを示すためにグレー表示の点で表示されます。
注意: ［除外されている領域を表示］オプションは、管理図に影響します。除外されている標本は、このオプションがオンかオフかにかかわりなく、管理限界の計算から削除されます。［除外されているサブグループのテスト］オプションと［除外されている領域を表示］オプションの両方が選択されている場合にのみ、除外された標本は警告率の計算に含まれます。
欠測値もつなぐ
標本に欠測値や除外されている行がある場合に、それらの欠測の区間で、非欠測の点を折れ線でつなぐかどうかを指定します。
サブグループの標本サイズを指定
（サブグループ変数が指定されている場合は使用できません。）サブグループの標本サイズを設定します。なお、管理限界およびσの計算には欠測値が考慮されます。
メモ: ［サブグループの標本サイズを指定］オプションが使用されている場合、［除外されている領域を表示］オプションは自動的にオンになります。
短期操業管理図
（短期操業管理図の場合のみ使用できます。）短期操業管理図のオプションを含んだサブメニューを表示します。
製品統計量の設定
（1つ以上のサブグループに複数の製品が含まれている場合は使用できません。）ウィンドウを開いて、「部品, 製品」変数の水準ごとに目標値とシグマ値を指定できるようにします。データテーブルから製品統計量を読み込んだり、各列の統計量を手動で入力したりすることができます。
製品統計量の保存
列を新しいデータテーブルに保存します。新しいデータテーブルには、「部品, 製品」変数の水準ごとに、製品統計量（目標値とシグマ）が含まれます。
製品の区切り線の表示
（1つ以上のサブグループに複数の製品が含まれている場合は使用できません。）グラフに、製品の変更を示す縦の点線を表示または非表示にします。
製品ごとの色分け
「製品, 部品」列の水準ごとに点を色分けします。「製品統計量」の表には凡例も追加されます。
限界
仕様限界に関するサブメニューが表示されます。
管理限界の取得
開いているデータテーブル、または、保存されているデータテーブルに保管されている管理限界を読み込みます。
管理限界の保存
管理限界を次のいずれかの方法で保存します。
列に
（短期操業管理図では使用できません。）管理図に表示される管理限界を工程変数列の列プロパティとして保存します。管理限界値が定数である場合、管理図の種類ごとにLCL・平均・UCLが保存されます。このオプションは、フェーズがある管理図では使用できません。さらに、管理図において標本サイズが定数でない場合、このオプションは効果がありません。
新しいテーブルに
各管理図の平均とシグマを、新規作成したデータテーブルに保存します。管理限界値が一定である場合、各管理図のLCL、平均、UCL、標本サイズ、およびサブグループの数（群数）も保存されます。フェーズがある場合、各フェーズに対して情報が保存されます。各統計量に対して1行、各Y変数に対して1列を持つデータテーブルになります。By変数がある場合、By変数のレベルごとにテーブルが作成されます。そして、各テーブルには、各テーブルに関連するレベルを示す注記が含まれます。
新しい縦長形式テーブルに
（まれなイベントの管理図、計数値管理図、およびフェーズのある管理図では使用できません。）各管理図の平均とグマを、新規作成したデータテーブルに保存します。管理限界値が一定である場合、各管理図のLCL、平均、UCL、標本サイズ、およびサブグループの数（群数）も保存されます。各Y変数に対して1行、各統計量に対して1列を持つデータテーブルになります。「工程のスクリーニング」プラットフォームで使用できるシグマの列も、保存されます。By変数がある場合、By変数の値ごとにテーブルが作成されます。その場合、各テーブルには、By変数の値を示す注記が含まれます。
限界の要約を表示
「限界の要約」レポートの表示／非表示を切り替えます。「限界の要約」レポートには、管理限界（LCLおよびUCL）、中心線（平均）、プロットされている点の説明、管理限界の説明、サブグループのサイズが、管理図ごとに表示されます。まれなイベントの管理図の場合、標本サイズは表示されません。
短期操業管理図の場合、「限界の要約」レポートには製品統計量の表も含まれます。この表には、製品ごとに目標値とシグマ値（σ）が記載されています。目標値とシグマ値は、指定されているグラフの種類によって、観測値の中心化や標準化に使用されます。製品統計量の統計的詳細を参照してください。「製品統計量」の赤い三角ボタンのメニューには、短期操業管理図に固有のオプションがいくつかあります。短期操業管理図を参照してください。
限界値のラベルを表示
各管理図の管理限界値のラベルを表示または非表示にします。管理限界値は、管理図の右側のフレーム内に表示されます。
管理限界のラベルの表示精度
管理限界の表示精度を指定します。この表示精度は、データに対する相対的な大きさです。
仕様限界の設定
（計数値管理図、まれなイベント管理図、短期操業管理図では使用できません。）仕様限界を設定するためのウィンドウが表示されます。仕様限界は、手動で設定するか、データテーブルから読み込みます。
仕様限界の保存
（「仕様限界」列プロパティまたは［仕様限界の設定］オプションで、仕様限界が設定されている場合のみ使用できます。）仕様限界を新しいデータテーブルに保存します。［仕様限界の設定］オプションを使用した場合は、そこで定義した仕様限界が保存されます。
要約の保存
各管理図の情報が含まれた新しいデータテーブルを保存します。データテーブルには、各標本に対応する行と、標本ラベル・標本サイズに対応する列、また、「製品, 部品」列が指定されている場合は製品の水準の列が含まれます。管理図ごとに、プロットされた個々の点、管理図の種類、中心線、管理限界、選択したテスト、警告および故障で検出されたものの列も含まれます。データテーブルに保存される統計量の種類は、管理図の種類によって異なります。
欠測値のカテゴリを含める
（まれなイベント管理図または計数値管理図では使用できません。）カテゴリカルなX変数において欠測値である行をまとめ、それらの欠測値のグループを1つのカテゴリとして扱います。このオプションを無効にすると、X変数が欠測値である行はすべて、グラフに表示されないと同時に、計算からも除外されます。
X変数が連続尺度の場合や、カテゴリカルなY変数を指定した場合は、欠測値のグループをどこに表示するかが曖昧であるため、このオプションは表示されません。このオプションは、デフォルトで有効になっています。
メモ: ［欠測値のカテゴリを含める］が有効で、カテゴリカルなX変数に欠測値がある場合、管理図ビルダーでの工程能力分析の結果が、「工程能力分析」プラットフォームでの結果と一致しません。
イベントの選択を使用
（連続尺度ではないY変数に対して計数値管理図を選択した場合にのみ使用できます。）データ値を（度数データではなくて）1つ1つのカテゴリと見なして管理図を描きます。いずれのデータ値をイベントと見なして管理図を描くかを選択するセクションがオプションパネルに表示されます。
シグマの設定
管理図で使用するシグマの値を設定します。
データの出現順に並べ替え
すべてのサブグループおよびフェーズの変数の水準を、データテーブル内で出てくる順序で並べ替えます。これは、サブグループとフェーズ変数のすべての組み合わせに適用されます。
Kシグマ
Kの値を設定します。Kにシグマを掛けた値を平均に加えた値と、平均から引いた値が管理限界となります。デフォルトでは、Kシグマは3に設定されます。
警告レポートの表示
管理外となっている標本（サブグループ）についての情報を含むレポートの表示／非表示を切り替えます。警告レポートには、それぞれの管理図について、現在、選択されているテストにおいて異常が検出された標本（サブグループ）の個数が表示されます。異なるテストが選択された時点で、もしくは、非選択になった時点で、動的に結果は更新されます。また、データや行の状態が変更された場合も、動的に結果は更新されます。2番目の表には、それぞれの管理図の現在有効なテストが表示されます。最初の表には以下の列があります。
位置
管理図に対する通し番号です。レポートの先頭から1, 2, …と番号が振られます。
管理外の全標本数
選択されたテストの少なくとも1つで異常が検出された標本の個数を表示します。
警告率
管理外の標本数を、欠測値以外の全標本数で割った値です。これは、「管理外の割合」（Proportion Out of Control）としても知られています。
メモ: ［除外されているサブグループのテスト］オプションと［除外されている領域を表示］オプションの両方が選択されている場合にのみ、警告率の計算には除外された標本も含まれます。
警告スクリプト
特殊原因のテストで異常が検出されたことを知らせるスクリプトを作成し、実行することができます。テストを参照してください。結果は、ファイルへの書き込み、ログへの書き込み、メールでの送信が可能です。テストが失敗した理由の説明を含めるオプションがあります。
警告スクリプトおよびそれに続くJSLスクリプトでは、次の変数を使用できます。
qc_col（列の名前）
qc_test（異常が検出されたテスト）
qc_sample（標本番号）
qc_phase（異常が発生したフェーズのラベル）
警告スクリプトの書き方の詳細は、『スクリプトガイド』の「警告スクリプトの実行」を参照してください。
メモ: 警告スクリプトは、ローカルデータフィルタを使用しているレポートでは使用できません。
除外されているサブグループのテスト
（［除外されている領域を表示］オプションが選択されている場合のみ使用できます。）完全に除外されているサブグループをテストの計算に含める（オン）か除外する（オフ）かを切り替えます。除外されているサブグループが表示されていても、［除外されているサブグループのテスト］オプションが選択されていない場合、除外されているサブグループは欠測値と見なされます。
メモ: 連続的な点をカウントしていくテストでは、完全に除外されているサブグループは欠測値と見なされ、連続的な点のカウントはそこで0にリセットされます。
グラフ
グラフの外観を変更するオプションのサブメニューを表示します。
グラフ間のスペース
グラフパネル間のスペースに対して、その幅を指定します。
グラフ間のスペースの色
グラフパネル間のスペースに対して、その色を指定します。
グラフ間のスペースの透明度...
グラフパネル間のスペースに対して、その透明度を指定します。0～1の間でなければなりません。
グラフの境界線
グラフパネル間のスペースに対して、境界線の表示／非表示を切り替えます。
ウィンドウに合わせて伸縮
JMPウィンドウのサイズを変更したときに、グラフのサイズも変更するかどうかを指定します。デフォルト設定はオフで、ウィンドウのサイズを変更しても、グラフのサイズは変更されないようになっています。常にグラフをウィンドウに合わせたい場合には、この設定を［オン］にしてください。［自動］設定では、ウィンドウにレポートが1つしかなく、Yが1つしかない場合、伸縮がオンになります。それ以外の場合、伸縮はオフになります。また、縦横比を維持するオプションもあります。
以下のオプションの詳細については、『JMPの使用法』の「JMPレポートのローカルデータフィルタ」、「JMPレポートの［やり直し］メニュー」、および「JMPレポートの［スクリプトの保存］メニュー」を参照してください。
ローカルデータフィルタ
データをフィルタリングするためのローカルデータフィルタの表示／非表示を切り替えます。
やり直し
分析を繰り返したり、やり直したりするオプションを含みます。また、［自動再計算］オプションに対応しているプラットフォームにおいては、［自動再計算］オプションを選択すると、データテーブルに加えた変更が、該当するレポートに即座に反映されるようになります。
プラットフォーム環境設定
現在のプラットフォームの環境設定を表示したり、現在のJMPレポートの設定に合わせて環境設定を変更したりできます。
スクリプトの保存
レポートを再現するためのスクリプトを保存するオプションが、保存先ごとに用意されています。
メモ: このプラットフォームには、他にもスクリプトだけで使用できるオプションがあります。［ヘルプ］メニューの［スクリプトの索引］を開いてください。また、［スクリプトの索引］には、この節で紹介されているオプションのスクリプト例もあります。
• 列スイッチャーは、1つのY変数に対して、なおかつそのY変数に関連付けられている管理図が2つ以下である場合に、使用できます。選択した管理図の種類に応じて、Yの役割に適した列のみが「列スイッチャー」リストに表示されます。
• 「管理図ビルダー」では［自動再計算］オプションがデフォルトでオンになっており、オフにすることはできません。
• ローカルデータフィルタを使用している場合、さらに分析を深めるために［除外されている領域を表示］オプションの選択を解除できます。