EWMA管理図プラットフォームでは、残差管理図に指数加重移動平均値と実測値との差が示されます。
• 少なくとも1つのサブグループのサイズが1より大きいサブグループ変数を指定した場合、残差管理図は、各サブグループの平均と前のサブグループのEWMA値との間の差のグラフになります。i番目の残差は、ri = Xi - EWMAi-1という式で計算されます。ここで、Xiはi番目のサブグループの平均値を示し、EWMAi-1は(i-1)番目のEWMA値を示します。
• それ以外の場合は、各標本値と前の標本のEWMA値との差のグラフが残差管理図となります。i番目の残差は、ri = Xi - EWMAi-1という式で計算されます。ここで、Xiはi番目の標本値を示し、EWMAi-1は(i-1)番目のEWMA値を示します。
残差管理図の管理限界は、±3*ResidSigmaです。ここで、ResidSigmaは残差の標準偏差です。
EWMA管理図と残差管理図は、工程に見られる季節性と自己相関を識別するために使用できます。たとえば、Figure 11.6では、EWMA管理図の山と谷は、工程に季節性があることの証拠です。残差管理図の限界外の点は、自己相関があることの証拠です。この例では、工程の観測値に時系列モデルをあてはめて、時系列モデルからの残差の管理図を作成することが適切でしょう。残差管理図を使用した自己相関の検出の詳細については、Montgomery and Mastrangelo(1991)を参照してください。
図11.6 工程の自己相関と季節性の例