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公開日: 04/21/2025

列マネージャーについて

列マネージャーは、データテーブルにある列全体の属性を一覧することができ、各列のプロパティをどのように設定するかについて決めるのに役立ちます。

列マネージャーによって、列を整理したり、列のプロパティをすばやく追加・編集・削除したりできます。

列マネージャーを開くには、次のような方法があります。

[列]>[列マネージャー]を選択します。

「列」パネルで、[列マネージャー]ボタンImage shown hereをクリックする。

データテーブルの列に対する赤い三角ボタンのメニューをクリックし、[列マネージャー]をクリックする。

「列」パネルで1つの列または選択した複数の列を右クリックし、[列マネージャー]を選択する。

データテーブルの[ヘッダグラフを表示する/しない]領域内を右クリックし、[列マネージャー]を選択する。

図5.5 「列マネージャー」ウィンドウ 

The Columns Manager Window

「列マネージャー」ウィンドウには、次の情報が表示されます。

尺度

各列の尺度を表示します。尺度によって、JMPの分析で値がどのように扱われるかが決まります。変数を別の方法で見るには、尺度を変更します。詳細については、尺度についてを参照してください。

次の尺度から選びます。

連続尺度Image shown here

連続尺度は、データタイプが数値である列だけに設定できます。連続尺度の値は、連続量の測定値として扱われます。JMPのプラットフォームでは、連続尺度の数値はそのまま計算に使われます。

順序尺度Image shown here

順序尺度は、データタイプが数値もしくは文字である列に設定できます。JMPのプラットフォームでは、順序尺度の値は順序のある離散値として扱われます。グラフビルダーでは、離散値の数が50を超える場合、その列は連続尺度として扱われます。

列が数値データタイプの場合、値は数値の大小関係に基づいて並べられます。

列が文字データタイプで、「値の順序」列プロパティがその列に保存されている場合、値は「値の順序」プロパティに従って並べられます。それ以外の場合は、文字コード順に並べられます。ただし、値に明確な順序があるような特別な場合は、その順序に従って自動的に値が並べられます。値の表示順序を参照してください。

名義尺度Image shown here

名義尺度は、データタイプが数値もしくは文字である列に設定できます。JMPのプラットフォームでは、名義尺度の値は順序のない離散値として扱われます。

多重応答Image shown here

多重応答(複数回答)は、データタイプが文字である列に設定できます。1つのセル内における各要素は、カンマで区切る必要があります。多重応答の列をサポートしているJMPのプラットフォームでは、カンマで区切られた各要素を1つ1つの個別のデータ値として扱います。要素がカンマ以外の文字で区切られている場合は、代わりに「多重応答」列プロパティを使用してください。多重応答を参照してください。

非構造化テキストImage shown here

非構造化テキストは、データタイプが文字である列に設定できます。多くの場合この列の値は行ごとに一意であるため、通常のカテゴリカルデータ分析は適していません。「テキストエクスプローラ」プラットフォームが、非構造化テキストを分析するのに適しています。

ベクトルImage shown here

ベクトルは、データタイプが式である列に設定できます。セル内の要素は、列ベクトルまたは行ベクトルです。「ベクトル」の尺度をサポートしているJMPプラットフォームではベクトルとして認識され、それらベクトルは計算で適切に扱われます。

なしImage shown here

「なし」は、任意のデータタイプに対して設定できます。列が上記の尺度のいずれでもうまく表されない場合は、尺度として[なし]を使用してください。たとえば、画像やIDを含む列には、尺度として[なし]を割り当ててください。JMPの起動ウィンドウでは、尺度が[なし]の列には役割を割り当てることができません。

ヒント: 列の尺度を[多重応答]・[非構造化テキスト]・[ベクトル]にするには、列マネージャーまたは列情報ウィンドウで尺度を変更する必要があります。

名前

各列の名前が表示されます。

属性

「属性」グループには、尺度・サブタイプ・形式・行の属性などの属性が表示されます。

種類

各列の尺度が表示されます。尺度についてを参照してください。

次の尺度から選びます。

数値Image shown here

このタイプの列には数値だけを入力できます(小数でも整数でもかまいません)。

文字Image shown here

このタイプの列には数字を含む任意の文字を入力できます。文字列の中にある数字は文字とみなされ、連続値ではなく離散値として扱われます。文字の値の最大のフィールド幅は、32,766バイトです。

行の属性Image shown here

このタイプの列には、行が除外されているかどうか、行の表示/非表示、ラベルの有無、色、マーカーなどの行の属性情報を含めることができます。「行の属性」列への情報の保存を参照してください。

Image shown here

このタイプの列には、JSL式が含まれます。単純な入力を行うものから、複雑なステートメントで構成されたスクリプトまで、さまざまな式を含めることができます。「式」タイプの列には、画像・行列・式を格納できます。画像をデスクトップから式列のセルへとドラッグアンドドロップすることもできます。式の役割を参照してください。

メモ:

列のデータタイプを文字から数値に変更すると、文字値はすべて欠測値となり、元に戻すことはできません。

サブタイプImage shown here

各列のサブタイプが表示されます。

数値タイプの列を整数型(short-integer)で保存して、ディスク使用量を節約し、パフォーマンスを向上させます。数値タイプの列は、8バイト浮動小数点、1ビット整数、2ビット整数、または4ビット整数のいずれかで保存できます。整数型(short-integer)を参照してください。

文字タイプの列は、ディスク領域を節約し、パフォーマンスを向上させるために、「コンパクト」サブタイプで保存できます。「コンパクト」サブタイプで保存された文字タイプの列には、「コンパクト」であることを示す印Image shown hereが表示されます。文字タイプの列は、環境設定で変更しない限り、デフォルトでは「通常」のサブタイプを使って保存され、このフィールドには何も表示されません。

「コンパクト」文字タイプの列を参照してください。

形式

数値タイプの列のみ。数値に対する表示形式が表示されます。数値の表示形式を参照してください。

フラグ

各列の属性がフラグで表示されます。「行の属性」列への情報の保存を参照してください。

この列を開くと、すべての列属性に対するフラグが表示されます。列の属性には、次のものがあります。なお、これらの属性で、列マネージャでの表示を並べ替えたりもできます。

ロックImage shown here

このアイコンがある列は、ロックされています。

除外Image shown here

このアイコンがある列は、データ分析から除外されています。

非表示Image shown here

このアイコンがある列は、データグリッドで非表示になっています。

スクロールロックImage shown here

このアイコンがある列は、データテーブルを水平方向にスクロールする間、所定の位置に固定されたままになります。

マーカーとして使用Image shown here

このアイコンがある列は、そのデータ値がグラフのマーカーとして使用されています。

ラベル指定Image shown here

このアイコンがある列は、ラベルとして使用されています。

プロパティ

各列に割り当てられているプロパティが表示されます。プロパティが割り当てられていない場合、このフィールドはデフォルトで非表示になります。JMPの列プロパティを参照してください。

要約統計量

最小値・最大値・欠測値数・一意な値の個数・分布・すべての整数などの基本的な要約統計量が表示されます。平均・標準偏差・Q1(第1四分位点)・Q3(第3四分位点)を追加するには、[統計量を追加]を選択します。要約統計量の説明を参照してください。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).