「計画の評価」レポートの予測分散プロファイルでは、計画領域のうち、予測値のばらつきが大きくなるのはどこか、小さくなるのはどこかを確認できます。予測分散プロファイルは、他の因子の値を固定したときの、各因子における予測値の相対的な分散を表示します。相対的な予測分散を参照してください。
計画領域全体で予測分散が小さくなるのが望ましいです。予測分散は、一般に標本サイズが大きくなるにつれて小さくなります。計画を比較したとき、予測分散が平均的に小さいものが優れた計画といえます。
分散が最大になる計画の設定を調べるには、「予測分散プロファイル」の横にある赤い三角ボタンをクリックし、[予測分散の最大化]を選択してください。このときに「予測分散プロファイル」に表示される最大分散値は、相対的な予測分散が最悪になる(つまり、計画領域のなかで予測分散が最も大きくなる)ときのものです。予測分散が最大となる因子設定は、複数、存在する場合があります。曲面プロファイルを使って予測分散を評価する方法については、予測分散曲面を参照してください。
図16.9 予測分散プロファイル
(相対的ではなく)実際の予測分散は、相対的な予測分散に誤差分散を掛け合わせて算出されます。実験を行うまでは、誤差分散がわからないので、予測分散も不明です。しかし、実際の予測分散を誤差分散で割った比は、誤差分散には依存しません。この比は、相対的な予測分散と呼ばれ、計画と因子設定にのみ依存します。そのため、データを取得する前に計算することができます。相対的な予測分散を参照してください。
実験を行い、最小2乗法でモデルをあてはめれば、あてはめたモデルの平均2乗誤差(MSE; Mean Square Error)によって誤差分散が推定されます。実際のデータから計算される予測分散は、相対的な予測分散に誤差分散を掛けたものです。