その他の傾向スコア法「その他の傾向スコア法」では、傾向スコアマッチングを実行できます。この傾向スコアマッチングでは、指定したキャリパー距離以下での最近傍法を実行します。「傾向スコアマッチングの手法」を[最近傍法]に設定すると、詳細を指定するオプションが表示されます。
「傾向スコアマッチング」は、推定された傾向スコアに基づき、処置を受けた個体ひとつひとつと、処置を受けなかった1つまたは複数の個体を組にして、因果効果を推測する方法です。各ペアにおいて、処置を受けなかった個体は、処置を受けた個体の「コントロール(対照)」とみなされます。なぜなら、これらの2つのデータは、処置を受ける可能性がほぼ同じであったからです。処置を受けた個体と、コントロールとみなされる個体の組を、マッチされた標本(matched sample)と呼びます。この「マッチされた標本」に対して、処置変数を唯一の説明変数として線形回帰モデルをあてはめると、その回帰係数が因果効果とみなせます。
最近傍法では、処置群の個体と非処置群の個体について、傾向スコアが最も近いものを組にします。個体の近さは、傾向スコアの差の絶対値で表します。キャリパーとは、その絶対値に対する上限値です。処置群の特定の個体から見て、絶対値(傾向スコアの距離)がこのキャリパー内に収まる非処置群の個体が存在しない場合は、組は作られず、処置群のその個体は分析から除外されます。
「その他の傾向スコア法」では、次のパラメータを指定できます。
1観測あたりのマッチ数
処置群の1個体にマッチさせる、コントロール群の個体数。
傾向スコアの最小値
傾向スコアの最小値。ここに指定した値より傾向スコアが小さいデータは、マッチングから除外されます。
傾向スコアの最大値
傾向スコアの最大値。ここに指定した値より傾向スコアが大きいデータは、マッチングから除外されます。
キャリパー
処置群の個体と非処置群の個体のあいだにおける傾向スコアの距離(絶対値)の最大値。ここに指定した距離内にコントロールが存在しないような処置群の個体は、分析から除外されます。
マッチングの統計量
マッチングに使用する統計量。傾向スコアそのものか、傾向スコアのロジット変換を指定できます。
復元抽出マッチング
非処置群における1つの個体が、処置群の複数の異なる個体と、複数回マッチングすることを許すかどうかを指定します。