公開日: 04/01/2021

等高線

[等高線]Image shown hereは、データの密度の等高線(または色分け変数を使用している場合はその変数の値の等高線)を表示します。密度等高線は、散布図の点の数が多く、密度のパターンが読み取りにくい場合などに便利です。等高線の種類としては、複数のものが用意されています。デフォルトは、データ点の密度を反映した、滑らかな二変量のノンパラメトリック密度です。ノンパラメトリック密度面は、各点における二変量の確率密度関数を推定し、二変量ヒストグラムを連続量として表現したものです。

デフォルトでは、2つの連続変数に対し、4本の等高線がプロットされます。100%、75%、50%、および25%の等高線です。表示する水準数を指定することも可能です。別の種類として、バッグプロットまたは最高密度領域の等高線を選択できます。

1つの連続変数のみの場合は、等高線ではなくバイオリンプロットが表示されます。バイオリンプロットは、カーネル密度を縦軸に対して対称にプロットすることで、データの密度を表します。カーネル密度は、各点で確率密度関数を推定し、連続的ヒストグラムとして表現したものです。バイオリンプロットは、箱ひげ図の箱とひげを左右対称のカーネル密度で置き換えたようなものです。別の種類として、最高密度領域の等高線を選択できます。

等高線プロットに色分け変数を追加すると、色分け変数の値を反映した等高線が表示されます。値の等高線は、Delaunayの三角分割を使用して計算されます。オプション(「変換」)を選択することで、XとYの範囲により正規化されたプロットを表示できます。色分け変数を使った等高線図の例を参照してください。

等高線プロットの例については、クラスター分析に基づくウエハーマップの例を参照してください。バイオリンプロットの例については、バイオリンプロットの例を参照してください。

「等高線」のオプション

等高線図またはバイオリンプロットの「等高線」のオプション 

Image shown here

塗りつぶし

(バッグプロットでは使用不可)等高線内を塗りつぶします。

(バッグプロットでは使用不可)等高線の線を追加します。

水準数

(ノンパラメトリック密度で使用可能)密度等高線で、表示される等高線の数を指定します。指定できる等高線の数は1~1000で、デフォルトは4です。

境界線

(色分け変数がある場合のみ使用可能)グラフの外周の線を追加します。

アルファ

(色分け変数がある場合のみ使用可能)境界の形状を制御します。アルファの値を大きくすると、補間が望ましくないと思われる、長い、細い、または大きな三角形が削除されます。

滑らかさ

(バッグプロットでは使用不可)等高線を滑らかにします。滑らかさは-1~1の正規化された値です。この値は、スムージングの半径と解釈することができます。元のデータはグリッド状に補間され、その後、Gauss型の平滑化が適用されます。

変換

(色分け変数がある場合のみ使用可能)[範囲による正規化]を選択すると、XとYに対して範囲により正規化したスケールを用いて三角分割が行われます。これにより、Delaunayの三角分割を計算する前に、X変数とY変数の両方が[0,1]に尺度化されます。XとYの単位が大きく異なる場合は、このオプションが有効です。この場合、点が一方向にのみ伸びていると、Delaunay 三角分割によって細長い三角形が最小限に抑えられてしまい、一部の特徴がわかりにくくなるためです。

等高線の種類

等高線の種類を選択します。

ノンパラメトリック密度

滑らかな二変量のノンパラメトリック密度面を描画します。

バッグプロット

バッグプロットを描画します。これは二変量の箱ひげ図としても知られています。バッグプロットは、2つの多角形、外れ値の点、および中央値の点で構成されます。まずデータの各点におけるTukeyの深さ(二変量の深さ)が計算され、それに基づいて他の計算も行われます。中央値の点は、最大の深さにおけるすべての点の平均であり、アスタリスクで表示されます。内側の多角形がバッグで、最大でデータ点の50%を含みます。中央値の点に対してバッグの多角形を3倍に広げた フェンスは、プロットには表示されません。外側の多角形は、フェンス内に含まれるすべての点の凸包です。これはループと呼ばれます。フェンスの外側にある点は外れ値とみなされ、プロット上には点として表示されます。バッグプロットの詳細については、Rousseeuw(1999)を参照してください。

最高密度領域

最高密度領域の等高線を描画します。99%の確率領域および50%の確率領域に対して陰影がつけられ、閾値の外に出た項目は外れ値として表示されます。最高密度領域の詳細については、Hyndman(1996)を参照してください。

バイオリン

カーネル密度を縦軸に対して対称にプロットすることで、データの密度のバイオリンプロットを描画します。

外れ値

(バッグプロットと最高密度領域の等高線で使用可能)外れ値をプロットします。

バイオリンのスケール

バイオリンプロットが複数ある場合の、スケールのオプションを選択できます。等面積または等幅は、バイオリンの面積または最大幅が同じになることを意味します。重み付き面積は、バイオリンの面積が各バイオリンのオブザベーション数に比例することを意味します。

変数

グラフ要素の変数の表示と非表示を切り替えたり、変数の表示順を変更したりします。

注: これらのオプションは、「グループX」、「グループY」、「段組」、「ページ」の各ゾーンには適用されません。

チェックボックスの右に、その変数のゾーンと名前が表示されます。これらのチェックボックスでは、次のようなことができます。

ゾーンの変数に対応する要素の表示と非表示を切り替える。

変数を「色」、「サイズ」、「地図シェープ」、または「度数」に指定したときの効果を有効または無効にする。

ヒント: 複数のグラフがある場合は、異なる変数を使って各グラフの色やサイズを調整できます。2つ目の変数を「色」または「サイズ」ゾーンにドラッグし、その隅にドロップします。「変数」のオプションで、特定の色やサイズの変数を選択し、各グラフに適用します。

ゾーン内に複数の変数がある場合は、矢印を使ってそれらの表示順を変更できます。変数名を強調表示し、矢印をクリックすると、その変数の位置が変わります。

「等高線」の赤い三角ボタンのメニューオプション

軸のスケールに合わせる

軸のスケールが対数などに変更されている場合、変換後の座標に合わせて計算を行います。

より詳細な情報が必要な場合や、質問があるときは、JMPユーザーコミュニティで答えを見つけましょう (community.jmp.com).