因果効果の分析「因果処置効果」レポートの「因果効果の分析」セクションの内容は、処置変数の種類によって異なります。
処置変数が二値変数の場合処置変数が二値変数の場合、「因果効果の分析」セクションには、表と「処置群の平均処置効果(ATET)」セクションが表示されます。「因果効果の分析」表には、次の情報が表示されます。
該当の処置を介入しなかった場合の潜在結果の平均
どの個体も処置を受けなかった場合の、結果の平均の推定値。
該当の処置を介入した場合の潜在結果の平均
すべての個体が処置を受けた場合の、結果の平均の推定値。
ATE
平均処置効果(average treatment effect)。2つの潜在結果平均の差。
「因果効果の分析」表には、各パラメータについて、「推定値」、推定値の「標準誤差」、信頼区間の「下側95%」、「上側95%」、「Z」、「p値(Prob>|Z|)」が表示されます。[言葉による説明や解釈を表示]を選択すると、表の下にパラメータ推定値についての簡潔な解釈も表示されます。
「因果効果の分析」セクションには、「処置群の平均処置効果(ATET)」の表もあります。この表の行と列の項目は「因果効果の分析」と同じですが、「ATE」が「ATET」になっています。ATET(average treatment effect on the treated; 処置群の平均処置効果)は、処置を受けた個体のみの集団におけるATEです。そのため、ATETに関する結果は、上の表のATEに関する結果と異なります。[言葉による説明や解釈を表示]を選択した場合は、表の下に、ATETはATEと異なるという注意書きが表示されます。集団全体ではなく、処置を受けた部分集団のみの因果効果に興味がある場合は、ATETの結果を用いてください。詳細については、因果効果の推定対象と推定量に関する統計的詳細を参照してください。
処置変数が連続変数の場合処置変数が連続変数の場合、「因果効果の分析」セクションには、「周辺構造モデルの結果」および「一般化傾向スコアモデルの結果」という2つのサブセクションが表示されます。
「周辺構造モデルの結果」には、比調整逆確率重み付け法(IPWR; inverse probability weighting with ratio adjustment)によって推定された周辺構造モデルの情報が表示されます。この推定においては、処置変数とその2乗を説明変数にした、線形回帰モデルが使われます。この表には、モデルの各係数について、推定値、標準誤差、95%信頼区間、Z、p値が表示されます。切片の推定値は、処置変数の水準が0であるときの結果変数の期待値に対する推定値になっています。周辺構造モデルを推定した結果に基づき、処置の値x1とx2を次式に代入することによって、処置変数の2つの水準間の因果処置効果を推定できます。

ここで、b1は処置変数に対する係数の推定値で、b2 は、処置変数の2乗に対する係数の推定値です。なお、2乗項は、中心化したうえで計算に含めているものとします。
「一般化傾向スコアモデルの結果」セクションには、「処置水準ごとの潜在結果の推定密度」プロットと、「処置水準ごとの潜在結果平均の推定値」表が表示されます。
「処置水準ごとの潜在結果の推定密度」は、尾根プロット(ridgeline plot)で示されます。縦軸の処置水準は、モデルの情報セクションの「処置水準の最小値」、「処置水準の最大値」、「処置水準の増分」の値に対応しています。なお、因果効果の数値をこのプロットから直接読み取ることはできません。「因果処置効果のあてはめ」の赤い三角ボタンのメニューから[言葉による説明や解釈を表示]を選択すると、横軸の下に、このプロットの説明が表示されます。
「処置水準ごとの潜在結果平均の推定値」の各行は、モデルの情報セクションに示されている処置水準に対応しています。各処置水準に対して、「水準tの平均潜在結果」、「標準誤差」、95%信頼区間(「下側95%」、「上側95%」)が表示されます。この一般化傾向スコアモデルの表から因果効果を推定するには、2つの処置水準を選択し、それらの平均潜在結果の推定値の差を求めてください。