JMP Background

JMP®による実験計画(DOE)

実験計画(DOE)は、複数の因子からなる実験空間を探索するための、実用的かつ普遍的なアプローチです。JMPには、使いやすい、世界標準の実験計画(DOE)の計画と分析の機能が搭載されています。

実験計画法は、効率的かつ効果的な情報収集が必要なさまざまな場面で応用できます。入力(因子)と出力(応答)の関係を明らかにし、モデル化する上で、最も優れたアプローチは、因子を意図的に変化させたときに、応答も変化するかどうかを観察することです。あらかじめ用意した計画に従って、因子を意図的に変化させることが、有意義な新しい発見につながります。

しかし、実際の世界では、複数の因子が存在することがほとんどです。このため、因子を1つずつ変更する方法は、効率的とは言えません。複数の因子が応答に与える影響を正しく把握するためには、実験計画(DOE)が必要になります。

JMPには、従来から実践・実験されてきた一連のクラシカルな実験計画に加え、革新的なカスタム計画の機能も用意されています。この機能を使うと、計画を自在にカスタマイズし、特定の疑問に対する答えを導き出すことができるため、貴重なリソースが無駄になりません。ユーザーが収集したデータに基づいて、JMPが効率的に分析とモデル構築を行うため、簡単に応答のパターンを見つけ、影響力のある因子を特定し、応答を最適化できます。

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クラシカル計画

DOEの3つの原則(無作為化、反復、局所管理)を最初に唱えたのは、Ronald Fisher氏です。しかし、つい最近まで、これらの原理に基づいた計画の作成および分析は、主に手計算に依存していました。大変な負担であったにも関わらず、 80年以上にわたって工夫が凝らされた結果、さまざまな状況や実験目的に合わせた一連の計画が作成され、広く利用されるようになりました。JMPには、完全実施要因計画、スクリーニング計画、応答曲面計画、配合計画、タグチ配列など、従来から使用されているクラシカルな計画がすべて用意されています。JMPでは、応答と因子を定義した後、リストの中から適切な計画を選ぶことにより、予測分散プロファイルや計画領域率プロットなどのさまざまな計画評価ツールを使用して、実際にリソースを手配する前に実験計画を評価できます。実験を実施した後は、計画の作成後にデータテーブルに保存されたJMPスクリ プトを使い、簡単に分析を行うことができます。

分割実験計画

実際の世界には、業務用オーブンの温度やトウモロコシ畑の位置など、簡単には変更できない変数が存在します。完全にランダム化された計画だと、実験のたびにこれらの変数をリセットしなければなりません。これは明らかに非現実的であるか、費用面から考えて割に合わないものでしょう。そのような状況に最も適しているのが、分割実験です。JMPでは、I-最適分割計画、2段分割法、2方分割法計画を作成できます。また、分割実験のデータを適切に分析する制限付き最小2乗法(REML)によるモデル推定も行えます。

その他の計画

応答に偶然誤差がない場合でも、DOEなら、高次元の因子空間を効率的に探索できます。このような状況には、JMPのSpace Filling計画が適しています。Space Filling計画では、Gauss過程モデルを使って分析を行い、予測バイアスや分散が小さい代用モデルを作成します。また、JMPでは選択モデル計画の作成と分析も可能です。選択モデル計画では、必要に応じて価格を因子として設定した上で、消費者やユーザーに複数の選択肢の中から好きなものを選んでもらいます。さらに、JMPには加速寿命試験や非線形モデル用の計画もあります。必要に応じて、JMPのスクリプト言語(JSL)を使って新しいタイプの計画をJMPに追加することも可能です。

カスタム計画

時間や予算などの特定の制約を考慮した実験計画を作成したいときは、JMPのユニークな「カスタム計画」(最適計画)を使用すると、問題に合わせて計画をカスタマイズすることができ、型どおりの教科書的な計画に問題の方を無理に合わせる必要がありません。

カスタム計画なら、実験の予算を常に最大限に活用できます。計画をコンピュータで生成するため、統一された枠組みの中で広範な課題に取り組むことができます。 1つの計画に連続尺度の因子や多水準のカテゴリカル因子、配合因子を含められるほか、変更の困難な因子を指定して1段分割法、2段分割法、2方分割法の実験を自動作成できます。

また、因子の制約や交互作用などのモデルの効果を定義する機能、計画を構築しながら中心点や反復実験を含める機能もあります。カスタム計画では、実験回数の指定や検出力が計算できるほか、豊富な計画診断機能によって交絡の構造を視覚化し、実験への投資が価値あるものかどうかを判断することができます。

カスタム計画を使用すると、計画をすばやく効率的に構築できるため、時間や労力を節約し、リソースを有効に活用して実験を実施できます。

決定的スクリーニング計画

2次の効果を含めて、影響力の大きい少数の因子を影響力の小さいその他大勢から分離する実験を計画することが可能になりました。ある因子の効果に曲面性がある場合、従来のスクリーニング計画では、その効果を見逃して分析から除外してしまう可能性がありました。また、2因子の交互作用がある場合、従来のスクリーニング計画では、曖昧さを解消するために追加の実験が必要となります。このような曖昧さを、最初の段階に追加実験なしで解決できればすばらしいと思いませんか?決定的スクリーニング計画を使用すれば、それが可能です。

被覆配列 (JMP Pro)

JMP Proに、被覆配列プラットフォームが追加されました。このツールは、因子間の交互作用によって故障が発生するアプリケーションのテストにおいて使用されます。たとえば、ソフトウェアのテストや開発プロセスで、1回の実験コストが何万ドルにもなることがあります。不適合を見つける確率を最大化し、その一方でコストと時間を最小化する実験を計画する必要があります。被覆配列が、まさにこれを実現します。想定外の因子の組み合わせがある場合、「許可しない組み合わせ」ウィザードを使用して、これらの因子の組み合わせを計画から自動的に除外できます。

JMP Proでは、他のツールに頼らずに配列を独自で計画し、実験計画を構築できます。あらゆるソフトウェアで作成された任意の被覆配列計画を読み込み、最適化して、結果を分析できます。

JMP Proの広範囲な統計的分析機能により、単なる計画ツールを超えた利点がもたらされました。JMP Proは被覆配列を計画できる唯一のソフトウェアであり、ユーザーが収集したデータに一般化回帰モデルをあてはめることもできます。JMP Proにより、テストはより高性能で低コストになります。

計画の比較、評価、拡張

計画の診断統計量では、ユーザーは計画の性質を確認したり、他の計画と比較したりすることができ、より深く理解できます。JMPには、設計の評価や比較を可能にするあらゆる機能が揃っています。「計画の評価」では、特定の計画が意味のある応答の変化を検出できるかを判断し、予測分散や推定値の精度に対応し、交絡関係の理解を深め、効率性を評価することができます。「計画の比較」では、最大3計画までを簡単に比較し、実行回数/コスト、検出力、実験空間における予測分散の領域率、その他の重要な指標に関するトレードオフ分析を行うことができます。実験で検出可能な効果よりも多くの有効な効果が存在する場合は、すでに収集した既存の実験データを無駄にすることなく、簡単に実験を追加・拡張できます。

最適化とシミュレーション

実験の計画は、極めて重要ではありますが、それがDOEのすべてではありません。JMPでは、どの計画を使った場合でも、それに続く分析が簡単に行えます。状況にもよりますが、計画が保存されたデータテーブルには自動的に適切なスクリプトが含まれていて、実験結果を分析できます。複数の応答がある場合には、停止ルールを指定し、ステップワイズ法を使って異なるモデルを同時にあてはめることが可能です。役に立つと思われるモデルができたら、JMPのさまざまなプロファイルを使って対話的にモデルを分析し、複数の応答の要望を同時に満たす範囲や因子設定を視覚的に特定できます。どんなに複雑な問題でも、JMPの最適化機能を使用すれば、簡単なマウス操作で応答間のトレードオフの評価を行うことができます。また、適切な因子設定が見つかったら、シミュレータを使って、モデルの頑健性を確認することもできます。

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