2013年9月より、「JMP 11」の販売を開始しました。
JMP 11では、多くの統計およびグラフ機能が追加され、データテーブルのハンドリングや操作性も改良され、 分析のニーズにさらに柔軟に対応できるようになりました。
- 実験計画法の機能では、効率的にスクリーニング実験のための計画が作成できる「決定的スクリーニング計画」が追加されました。
- 新たに消費者調査の分析項目グループが追加され、「アップリフト」や機能強化された「カテゴリカル」分析の実行が可能になりました。
「カテゴリカル」はアンケートデータの処理に優れた機能です。「アップリフト」モデリングは広告や治療などの介入に反応すると予測される個人やグループを特定することを可能にします。 - 統計モデルのあてはめでは、正則化/収縮化法による線形回帰の手法であるリッジ回帰やLasso回帰が「モデルのあてはめ」で実行可能になりま
した。 また、混合モデルのあてはめも可能で、モデルの誤差の共分散構造を指定や、ランダム係数モデルのあてはめなどが可能になりました。また、「パーティション」においては、利益行列が指定できるようになりました。 - 信頼性分析では、「信頼性ブロック図」が追加され、各構成要素の信頼性をもとに、システム全体の信頼性を評価することが可能になります。
- その他、統計機能において「応答のスクリーニング」が追加されました。
たとえば、製造プロセスの 変更に伴う製品の特性値の変化を調べたい場合があったとします。特性値が無数にあれば、検定を何度も繰り返すことになります。JMP 11では、すべての検定結果を表形式で確認でき、False Discovery Rate(FDR)の調整も可能です。 - グラフ機能では、「管理図ビルダー」や「グラフビルダー」の機能が強化されました。 「管理図ビルダー」では、これまでの計量値管理図に加え、計数値管理図(P、NP、U、C)やまれなイベントの管理図(G、T)が描けるようになりました。 「グラフビルダー」では、グループ変数のページング、要約統計量の追加などいくつかの機能が改善されました。また、道路や川などを含むストリートレベルのマップを表示することもできます。
- スクリプト機能では、JSLデバッガに1ステップごとの処理時間を計測する機能が追加されるなど、より効率的にJSLでの開発を行えるようになりました。
- 操作性やデータハンドリングも向上しました。Excelデータの読み込みをさらに便利にするExcel読 み込みウィザードが追加されました。 HTML5形式の分析結果の保存が可能になり、動的なグラフやレポートを他の人と共有できます。「列ビューア」を用いると、すばやく多くの列の要約統計量 を取得できます。データ読み込みのプレビューには、大規模データのランダムサンプリングを可能にするオプションが追加されました。さらに、「データフィル タ」にはお気に入りの保存などの機能が追加されました。